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会長声明・意見書
2012.3.12 会長声明・意見書 秘密保全法制定に反対する会長声明

 政府は、昨年8月に公表された「秘密保全のための法制の在り方に関する有識者会議」報告書の秘密保全法制を早急に整備すべきである旨の提言を受けて、今国会へ秘密保全法案(仮称)の提出を検討していると報道されている。
 しかしながら、この提言が示す秘密保全法制には、以下に述べるように国民の知る権利とプライバシーを侵害する重大な問題点がある。

  1. 秘密とすべき事項の範囲を国の安全と外交に限定せず、公共の安全・秩序維持にまで拡げている。これでは、例えば原発事故関連情報のような市民生活の安全に直結する情報が、秩序維持を理由に非公開とされることになりかねない。
  2. 保全の対象となる「特別秘密」を、保有者自身に判断させるのが適当であるとされている。これでは、保有者にとって不都合な事実が「特別秘密」とされ、隠蔽されることを防止できない。
  3. 禁止行為として、秘密漏洩行為のみならず、「特定取得行為」と称する秘密探知行為にまで処罰を拡大している。さらに、これらの行為の過失犯、未遂、共謀、独立教唆、扇動までも処罰するとしている。これでは、ジャーナリストの正当な取材活動が、処罰の危険にさらされることになる。
  4. 「特別秘密を保全するためには、特別秘密を取り扱う者自体の管理を徹底することが重要である。」とした上で、「特別秘密」を取り扱う「対象者」だけでなく「身近にあって対象者の行動に影響を与える者についても」プライバシーをチェックし、秘密漏えいを防ぐことも考えられるとしている。これでは、秘密に関わる人の家族や友人などに対するプライバシー侵害に歯止めがきかなくなる。

 国の安全や外交に関わる秘密を保全するためには情報システムの管理が徹底されるべきであって、いたずらに秘密の範囲を拡げたり、恣意的な秘匿を可能にしたり、報道に関わる人たちを処罰の危険に曝したり、国家・公共という名の下にプライバシー侵害を安易に認めるような立法によって秘密の保全が図られてはならない。
 よって、当会は、秘密保全法の制定には反対であり、法案が国会に提出されないよう強く求めるものである。

2012(平成24)年3月12日
旭川弁護士会 会長 辻本 純成

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